2017年9月2日~4日 読売新道(1日目:新穂高~双六岳~鷲羽岳~水晶小屋)
この夏は天候が安定しない日が続いた。9月に入りそろそろ安定した週末をと期待したところ、ようやくその日が巡ってきたようだ。しかし数日前までは日本の東側を大型台風が通過する予報で、寒気も入り標高の高いところには初雪のマークも一時出ていた。それが直前に良い方に変わってくれたのだ。このチャンスを逃すわけにはいかない。
以前からの課題だった読売新道踏破をこの週末、月曜日有休を付け2泊3日で敢行することにした。ルートは新穂高から一直線に北に向かい、双六岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、水晶岳、そして最奥の赤牛岳を経由し、黒部ダムへと進む全長約55kmのロングコースになる。
初日は新穂高から水晶小屋までの3日間の中では一番長いコースであり、ピークの数も多い。当然夜明け前出発が必須になる。ということで、新穂高には前乗りし車中泊。夏休みも終わったことで到着時(19時半頃)はかなり空いていた駐車場だったが、実は夜中に満車になった。
起床は午前2時。それは3時には新穂高を出発したかったからだ。軽く食事をしまだ真っ暗な新穂高を出発する。新穂高センターで入山届を出して左俣へと向かう。いつもならこの時間で出発する人が数人いるのだが、この日は自分だけ。ちょっと寂しい。
双六小屋前で一息付いたら先へ進もう。まだまだ先は長いのであまりノンビリもしていられない。小屋前から10分程登ると巻き道と稜線ルートの分岐。ホントは巻き道の方が楽なのだろうが、あの景色を見たいので敢えて稜線ルートを選択。 以外にキツイ登りをクリアすると展望が開ける。左手には笠ヶ岳。 そしてあの景色がこれだ。カレンダーやいろんなところで見る景色だが、生で見るのが一番。昨年はガスで全く見えなかっただけに、来た甲斐があった。 そしてこの日最初のピーク、双六岳に到着。この時点ではまだ青空だったのだが・・・・。 双六岳から左は黒部五郎岳、正面に薬師岳が見える。
双六岳から1時間ほどで三俣蓮華岳に到着。実はこの時間帯が疲れのピークを迎えていた。双六小屋まで飛ばしすぎたのが原因だと思う。 三俣蓮華岳からは三俣山荘へ降りて行かねばならない。しかし、足がプルプルしはじめ、ゆっくりとしか降りれない。想定以上に時間がかかってしまった。 三俣山荘では大休憩を取ることにした。この先目の前の鷲羽岳を登らねばならないから。山荘では2階の食堂でポロネーゼを注文(名物のジビエシチューは売切れ中だった)。これを食べたら体力復活!。単にシャリバテだったのかもしれない(笑)。 三俣山荘では1時間も休憩してしまった。それでもまだ体に疲労感はある。最近の山登りでは経験したことのない疲労感。さあ力を振り絞って目の前の鷲羽岳を登ろう。 鷲羽岳はジグザグの登山道が山頂まで延々と続いている。一定のペースを保てば思ったより大変ではない。今回見たい風景の一つが鷲羽池。一昨年来た時は雨で何も見えず、この道を下っていた。今日は少しガスが掛かったものの、池をみることができた。 そしてようやく鷲羽岳山頂に到着。一つのピークをクリアした。東側は真っ白だが、西側はそこそこ視界はあった。 今日のゴールはここではない、更に先へと進む。左手には黒部源流域が広がる。 鷲羽岳からはワリモ岳を越え、ワリモ北分岐から水晶方面へと進む。この日最後の登りを迎えた。早く着きたい、すでに歩き始めてから10時間を超えていた。 出発から11時間、ようやく今日の目的地、水晶小屋に到着。ホントにホッとした瞬間だった。しかし体力はすでに限界。途中から一緒になったご夫婦は、明日より今日のうちにと水晶岳へと向かっていったが、自分にその余裕はなく、小屋でゴロゴロすることにした(自分は明日通る予定なので)。 まず受付を済ませて部屋へと上がる。水晶小屋は7月にトイレ回収に伴い新館ができた。自分は予約していたためか、この新館に割り当てられていた。しかし予想通り混雑するとのことで布団は2人で1枚と指定された。奥が新館。1階は外からも入れるトイレになっている。洋式で、清潔だった。 新館2階はこんな感じ。まだ木の香りがしていた。 夕食は午後5時。水晶小屋の夕食はカレーライス(お代わり自由)。ちょっとサラサラしたカレーで具も少ない。汁物とゼリーが付いた簡素なものだった。 夕食後は夕暮れの風景を見に外に出てみた。小屋の前には雲海に浮かぶ野口五郎岳(裏銀座ルート)が見えている。 そして雲海に浮かぶ槍ヶ岳。そして南岳、大キレットへと続く稜線。 先ほど歩いてきた、鷲羽岳とワリモ岳。 西の雲海に沈む夕陽。左側手前は祖父岳、奥は黒部五郎岳のピークだけが浮かんでいた。ここは標高2,900mあり、雲の上に出ているからこれだけの絶景を見れるのだ。 かくして、ツアー1日目を無事終えることができた。実は夕食後、到着しない方がいたとのこと、新館は布団1人1枚になり快適に寝ることができた。さて明日はいよいよ、水晶岳から赤牛岳を通る読売新道の本番。天気を期待して早めに床に就いた。
【本日のコースタイム】
新穂高3:02---3:55わさび平----4:42秩父沢---6:00鏡平小屋----6:35弓折乗越----7:46双六小屋(4時間42分)
双六小屋8:03---8:52双六岳----9:55三俣蓮華岳----10:40三俣山荘(2時間37分)
三俣山荘11:34----12:33鷲羽岳---13:30ワリモ北分岐----14:05水晶小屋(2時間31分)
[行動時間:11時間3分(休憩含)]
【本日のコースタイム】
新穂高3:02---3:55わさび平----4:42秩父沢---6:00鏡平小屋----6:35弓折乗越----7:46双六小屋(4時間42分)
双六小屋8:03---8:52双六岳----9:55三俣蓮華岳----10:40三俣山荘(2時間37分)
三俣山荘11:34----12:33鷲羽岳---13:30ワリモ北分岐----14:05水晶小屋(2時間31分)
[行動時間:11時間3分(休憩含)]
by sharizaka
| 2017-09-04 20:55
| 富山県の山
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by sharizaka
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