人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)

至福の稜線

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_20573035.jpg





昨夜はいつも通り浅い眠りだった。2時間に1回は目が覚めてしまう。最近の小屋泊はこんな感じだ。それに昨日のロングが効いたか、まだ疲れが残っていた。しかし2日目も長い道程に変わりはない。本日の行程はいよいよ読売新道の真髄に迫る水晶岳~赤牛岳の稜線を味わい、奥黒部ヒュッテまで下りが続くロングルート。稜線からの絶景が最大の楽しみである。
午前4時半過ぎ、裏銀座の稜線がようやく白み始めた。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_21531397.jpg

同宿で話をしていたご夫婦とは挨拶ができず(部屋が違ったため)に5時に小屋を出発。まずは水晶岳へと向かう。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_21551897.jpg
2年前にも歩いた道だが、雨・風・ガスに巻かれ全く景色を見ることはできなかった。それが今日は快晴。これが本来見れた景色だったと2年前の分まで360度の大展望に酔いしれる。途中で野口五郎岳の右手、真砂岳付近から日の出を迎えた。
2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_21554102.jpg
水晶岳までは写真を撮りながらゆっくりと進んだ。モルゲンロートの水晶岳。壁が赤く染まった。
2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_21570074.jpg
小屋を出て1時間弱で水晶岳山頂に到着。今回のルートで最高地点(2,986m)になる。
2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_21585745.jpg

ここまでは2年前に歩いたルート。この先は未踏のわくわくゾーンに入る。いよいよ赤牛岳が近い。

水晶岳からは少し標高を下げ、アップダウンが続く。実は赤牛岳の手前にあるピークへの登り(正確にはピークには行かないが)が一番疲れた。長い長い稜線を左に薬師岳~黒部五郎の稜線、眼下に黒部源流の沢、右手に裏銀座ルートを従え、余所見はできないが絶景の稜線道を赤牛岳へと進む足は自然と軽かった。
温泉沢の頭の手前からは下に秘湯の高天原小屋が見える。一度温泉に入りに行ってみたいものだ。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_22185866.jpg
赤牛岳への登りは大したことないが、実は手前のピークの方が足には堪える。水晶岳から2時間。ようやく今回最大の目的地、赤牛岳山山頂に到着。ここも富山の百山の一つになっている。
2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07003082.jpg
山頂からの大展望。今歩いてきた稜線がこれだ。奥には槍ヶ岳も見えている。
2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_22200263.jpg
さらには、雲の平から奥に黒部五郎岳。左には笠ヶ岳を臨む。
2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_22205300.jpg
進む先にやっと黒部湖を確認できた。しかし見るからに遠い・・・・。
2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_22213464.jpg

山頂ではこれ以上ない絶景を30分も楽しんでしまった。降りようと思ったとき、反対側から登ってくる2人組と出会った。この時間に到着とは早い。聞けば奥黒部ヒュッテを3時に出発、テン泊装備で5時間半掛けて登ってきたらしい。挨拶もそこそこに、ここから奥黒部ヒュッテへ尾根道を下っていく。少し下ったところから赤牛岳を仰ぎ見る。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07051580.jpg

山頂から順調に下っていくと足元にライチョウが現れた。たぶん登山道脇のハイマツの下に巣があってビックリして出てきたのかもしれない。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07064457.jpg
赤牛岳から先は、8等分した標識がある。正確に8等分ではないが、8/8が赤牛岳山頂(標識なし)、1/8が奥黒部ヒュッテから40分程のところにある(ヒュッテが0だが標識なし)。
2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07065730.jpg

前情報ではこの下り道も七倉尾根並みとのことだったが、それほどでもない。確かに途中根っこだらけのところはあるが、苦労するようなところはあまりなかった。ただ、長いことには違いない。4/8の標識のところだけお花畑のような雰囲気。少しだけ展望が開ける。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07091936.jpg

午前11時半、水晶小屋から約6時間半で奥黒部ヒュッテに到着。小屋に入り予約していたので受付をしようとしたのだが小屋の方から、まだ早いから明日を考えたら平ノ小屋まで行ったほうがいいとアドバイスを受けた。体力的には微妙な感じだがアドバイスを受入れ、先へと向かうことにした。
ここから平ノ渡し場までコースタイム2時間。次の船は臨時便(~9/30)で14:20発。まだ3時間近くあるので余裕はあった。しかしお腹が空いて、このままでは歩けないw。お湯を分けていただき、カップラーメンで腹ごしらえしてから先へ進んだ。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07102234.jpg

事前情報で丸太の階段、梯子の類が続きアップダウンが多いとは理解していた。歩き始めてすぐは白砂の平坦路で快適だったが、それも束の間、沢毎に大きく迂回したり、高低差のある梯子が4、5回は連続する。これは結構堪える。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07133599.jpg

中盤以降は梯子がなくなり快適に遊歩道的な道を歩くことができ、奥黒部ヒュッテから1時間20分程で平ノ渡し場に到着。しかし次の船は14:20。まだ1時間もある。船着場でコーヒーを入れ船が来るのを待つことにした。
ここから船に乗るには、出発時間の少し前に必ずこの場所にいること。対岸の平ノ小屋から双眼鏡で客がいるか確認している。確認されなければ船はでないのでご用心を。出発5分前、対岸から船が来るのが見えた。これで黒部湖を渡ることができる。到着して見ると、客が一人いた。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07145788.jpg

乗船後は乗船名簿に住所氏名を記入。小屋の主人の運転で対岸へと向かった。山登りなのにちょっとした船旅。日本中探してもここだけだろう。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07162887.jpg

小屋下に到着したが、桟橋がいい加減。浮き桟橋と階段の間は2m程の板を渡すだけ。それが外れてて元に戻して岸へと渡る。なんともアバウト。岸からコンクリの階段を登り2,3分歩けば平ノ小屋に到着。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07171985.jpg
当初奥黒部ヒュッテ宿泊のはずが、想定外に先に進むことができた。まだ15時前。夕食は18:30と山小屋にしては遅い。宿泊客は少なく、2段ベッドの下全体をゆったりと使わせてもらった。

夕食は宿泊者全員で。メニューは野菜もあり種類が豊富で昨日のカレーに比べたらとても充実していた。

2017年9月2日~4日 読売新道(2日目:水晶小屋~赤牛岳~奥黒部ヒュッテ~平ノ小屋)_c0116856_07192785.jpg
夕食後は食堂で小屋の主人の酔っ払いトークに笑わせてもらい、20時半には布団へと潜り込んだ。

さて明日は最終日。黒部ダムへのウィニングランと決めた。

【本日のコースタイム】
水晶小屋5:07---5:38水晶岳5:55---6:36温泉沢ノ頭---7:56赤牛岳(2時間49分)
赤牛岳8:30---9:40 4/8標識----11:30奥黒部ヒュッテ(3時間00分)
奥黒部ヒュッテ11:55---13:17平ノ渡場(1時間22分)
平ノ渡場14:20~(船)~14:28平ノ小屋下~14:33平ノ小屋
[行動時間:9時間28分:休憩・船待ち含む]


by sharizaka | 2017-09-04 20:57 | 富山県の山


山で心を洗ってます。


by sharizaka

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

Now at the time

カテゴリ

全体
八甲田山・岩木山
岩手山・八幡平山系
鳥海山
蔵王山系
月山山系
飯豊連峰
朝日連峰
船形連峰
栗駒山
焼石連峰
神室連山
吾妻山系
北関東・南会津
立山
亘理地塁
和賀山塊
仙台近郊
新潟県の山
長野県の山
富山県の山
岐阜県の山
石川県の山
群馬県の山
山梨県の山
Telemark Ski
スキー場
講習会
山道具など
Mountain / Trail
その他
震災関連
未分類

お気に入りブログ

親方のチャリと祭りな話
漕ぐログ -川遊び犬so...
ソロで生きる
ちょいと川へ

外部リンク

以前の記事

2020年 05月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
more...

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

登山
ウィンタースポーツ

画像一覧